長野県

長野と群馬の境に鎮座する【熊野皇大神社】ーヤタガラスの神様に会いに行く(長野県軽井沢)

長野県と群馬県の県境に建つ「熊野皇大神社」へ参拝してきました。

拝殿の中央を県境が通っていて、左側は長野県の熊野皇大神社、右側は群馬県の熊野神社。同じ建物を二つの神社が一緒にお守りしているという、全国的にもめずらしい形。

この神社の存在を知ったのは、神仏研究家・桜井識子さんのブログで写真を見たのがきっかけ。「いつか行ってみたい!」と思い続けてきた場所に念願かなって参拝することができました✨

拝殿や本殿からは古社らしい歴史の深みを感じますが、一方でペットと一緒に参拝できたり、神社とは違う雰囲気の授与所があったり、ドラえもんのどこでもドア?が置かれていたりと、思わず笑顔になるようなユニークさもあって、とても素敵な参拝が出来ました💕

基本情報

公式 こちら
所在地 長野県北佐久郡軽井沢町峠町1
問合せ 026-742-5749
参拝時間 自由参拝
拝観料 無料
駐車場 近隣の有料駐車場を利用
社務所 9時~16時
御朱印・お札・御守り・絵馬・縁起物有り
トイレ 有り
ペット ペット連れでも参拝可能

※訪問時の情報です。最新情報は事前にご確認ください。

※神社へ向かう道のりは、ところどころ道幅が狭い場所もあり、運転には少し気をつかいました。お車で行かれる方は、どうぞお気をつけ下さい。

ご祭神とご利益

熊野皇大神社は、社殿の中央を県境が通る珍しいつくりで、本宮(県境)・新宮(群馬側)・那智宮(長野側)の三所に神々がお祀りされています。

本宮(中央) 伊邪那美命、日本武尊
新宮(群馬側) 速玉男命
那智宮(長野側) 事解男命

延命長寿や無病息災、開運招福、商売繁盛、病気平癒、厄除け、縁結びなどが知られていますが...

ゆりはる
ゆりはる
神仏研究家の桜井識子さんの著書によると、こちらのヤタガラスの神様は「突き進むパワーが抜群で、前進あるのみ!」とう神様なので、守りよりも「攻め」にご利益があるとか✨

歴史と由来

熊野皇大神社のはじまりは、いまからおよそ1900年前、景行天皇の時代にさかのぼります。

東国からの帰り道、碓氷峠で濃い霧に迷った日本武尊は、神の使いである八咫烏に導かれて無事に峠を越えることができました。その出来事に感謝して、この地に熊野の神々を祀ったのが始まりとされています。

長い歴史の中で多くの武将や人々から信仰を集めました。源頼朝は狩りの際に長雨が止むことを祈願して鏑矢を奉納し、新田義貞は峠一帯を神領地として寄進。戦国時代には真田幸村も初陣の際に勝利を願って参拝したといわれています。

 

境内散策

大鳥居

鳥居をくぐると、石畳の参道が続きます。苔むした石や少し傾いた石段が、長い年月を経てきたことを物語っています。その古びた味わいが、熊野皇大神社の歴史の深さを自然と感じさせてくれます。

石段を登る手前、参道の両脇に鎮座する狛犬(峠のこまいぬ)は、室町時代中期の作と伝わり、長野県でも最古級のものだそうです。長い年月を経て風化した姿は素朴で、かえって力強さと落ち着きを感じさせ、静かに参道を見守っているようでした。

 

随身門

参道の石段を上りきると、目の前に現れるのが立派な随身門です。中央には「熊野皇大神」と書かれた扁額が掲げられ、ここから先が神域であることを強く感じさせてくれます。

門のすぐそばには、往時を思わせる 石の風車 が一対静かに佇んでいます。江戸時代、峠を行く人々を見守るように奉納されたものだそうです。

今回、訪れたいと思った理由のひとつが、この木造像でした。
写真で見たときから強く心惹かれ、実物に会いたいと願っていたのです。

インパクトがありますよね✨

 

本宮・新宮・那智宮

中央には県境の上に本宮があり、右手には群馬県側の新宮、左手には長野県側の那智宮が並んでいます。

それぞれのお社の前にはおみくじが並べられていて、境内は明るくにぎやかな雰囲気に包まれていました。

中央の本宮の前には、左右に二つのお賽銭箱が並んでいます。左側は長野県、右側は群馬県にあたる部分です。

県境に立つ神社なので、両方にお賽銭を納めて手を合わせる方が多いそうです。「二つの県をまたぐ神社」ならではの、特別な参拝体験ですね✨

 

奥宮

随身門をくぐって左手にあるのが授与所です。古社の厳かな境内の中で、ここは少し明るく開けた雰囲気で、どこかお土産屋さんのような親しみやすさがあります。

この授与所を抜けて山側へ進むと、やがて静かに佇む熊野皇大神社の奥宮に辿り着きます。

なにやら目を引くピンク色の「どこでもドア風」のモニュメントを横目に見ながら、奥宮へと続く小道をゆっくりと登っていきます。

緩やかな坂道を15分ほど歩いていくと、静かに佇む奥宮に辿り着きました。

奥宮までは、人があまり来ないようで、こちらでゆっくりと神様にご挨拶が出来ました✨

ゆりはる
ゆりはる
神仏研究家・桜井識子さんの著書によると、こちらには大きな力を持つヤタガラスの神様がいらっしゃるそうです。事前に本で読んでいたのに、参拝のときにはすっかりそのことを忘れてしまい……。もっと「ヤタガラスの神様がここにいらっしゃるんだ」と想像しながら、ご挨拶したかったなと、後で大反省しました。

 

ご神木「しなの木」

授与所を出てすぐに目が行くのが、この大きなご神木の「しなの木」。樹齢850年以上の大木で、長い年月をかけて参拝者の祈りを見守ってきました。

葉や幹にハート型の模様が見られるとして恋愛成就にご利益があるとか。

しなの木のまわりには鑑賞用のベンチが置かれていて、参拝の合間に腰を下ろしてゆっくりと過ごせるようになっていました。

また、奥宮へ向かう道の途中には大小さまざまな境内社が祀られていました。

五角合格石

 

八咫烏神社

 

龍蛇金社

 

✨縁起物✨

神仏研究家・桜井識子さんのブログや著書で紹介されていた縁起物✨

今回「熊野皇大神社」で、2つも授かることができました~✨

神様がヤタガラスなので、こちらのヤタガラスのおみくじ容器は縁起物だそう~💕

おみくじの容器なので、ちっこくて可愛い~💕

 

もう1点は、八咫の勾玉

神様は「突き進むパワー」が抜群とのことで、前へ進む力やチャレンジを後押ししてくれる波動を授けてくださるそうです。ブログで紹介されていた通り、授与所で縁起物をいただき、透明の袋から出して本宮の神前に置き、「どうかパワーを入れてください」と神様にお願いしました。

今回は子供たちと私の分、合わせて3つ。お守りらしくない形ですが、とても喜んでくれて、私もうれしかったです💕

ゆりはる
ゆりはる
授与所は、神社の歴史ある雰囲気とは対照的に、まるでキラキラしたお土産屋さんのよう。思わず「あれもこれも」と欲しくなってしまいましたが、今回はぐっと我慢して、また次に訪れるときのお楽しみにすることにしました。

 

参拝を終えて

念願叶って訪れることができた熊野皇大神社。実際に参拝してみて、本当に素晴らしい神社だと感じました。古社ならではの厳かな雰囲気はもちろん、奥宮まで無理なく歩いて行ける環境も整っていて、とても心地よく参拝ができます。

実際に訪れると、写真や文章だけでは伝わらない「素敵だな」と思える瞬間がたくさんありました。ぜひ多くの方に足を運んでいただき、この特別な空気を体感してもらいたいです✨

 

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