
香川県善通寺市にある「善通寺」は、真言宗善通寺派の総本山であり、四国八十八ヶ所霊場の第75番札所です。
このお寺は、弘法大師空海(お大師さま)が誕生した地に建てられたことでも知られています。境内はとても広く、東院(伽藍)と西院(誕生院)の二つのエリアに分かれています。
基本情報
| 公式 | こちら▶▶▶ |
| 所在地 | 香川県善通寺市善通寺町 3-3-1 |
| 問合せ | 0877-62-0111 |
| 参拝時間 | 境内は24時間自由に散策出来ます ・本堂7時~17時 ・御影堂:朝の勤行後~17時 ・納経堂8時~17時 ・遍照閣9時~16時 |
| 拝観料 | 境内への参拝は無料 |
| 駐車場 | 参拝者駐車場有(西院入り口近く) ■利用時間:8時~14時 ■料金:300円 |
| 寺務所 | 9時~17時 |
| 授与所 | お守り・納経・数珠・お線香・お遍路グッズなど |
| 戒壇めぐり 宝物館 |
拝観時間8時~16時30分 料金・大人500、中学以下300 |
※訪問時の情報です。最新情報は事前にご確認ください。
駐車場について

西院側に、参拝者用の駐車場があります。

※駐車場に車を停め最初に向かうのは空海さんの御誕生の地、西院からとなります。
| ■利用時間:8時~14時 ■料金:300円 |
善通寺物産会館
善通寺の参拝者駐車場に隣接して建つお土産処
■9時~17時
西院(誕生院)歴史と由来

誕生院は、弘法大師・空海が宝亀5年(774年)に誕生した佐伯家の邸宅跡に建てられたお寺です。
空海さんが唐から帰国した後、この地に伽藍を整備する際、誕生の地を特別に護持するために誕生院が整えられました。
鎌倉時代には御影堂を中心とする別院として独自に発展し、江戸時代までは東院(伽藍)と西院(誕生院)が別々に住職を戴く二寺体制でした。明治時代になり、両院が一つに統合されて現在の総本山善通寺を構成しています。
西院(誕生院)境内巡り
西院には、ご祈願所や見どころが沢山あります。一気にご紹介して行きます~
済世橋~空海さん誕生の地「西院」への入り口~

駐車場に車を停め、最初に向かうのは、弘法大師・空海の御誕生の地と伝えられる場所、西院です。
正覚門とパゴダ供養塔

正面に見える正覚門は、1978年に建てられ、済世橋と並んで西院の入口を彩っています。
左手に見える淡い黄色の建物はパゴダ供養塔。ビルマ戦線で亡くなられた方々や、戦火で命を落とした多くの人々を供養するために建立されました。
御影堂(大師堂)と戒壇めぐり

西院の中心に建つのが「御影堂」です。ここは、弘法大師・空海が生まれた佐伯家の邸宅跡に建てられたお堂で、誕生の聖地として大切に守られています。

奥殿には秘仏「瞬目大師像」が安置され、厨子前には木造の弘法大師像と、四天王像などが並び、煌びやかで厳かな雰囲気に包まれています。空海さんの生誕と信仰の原点を今に伝える、西院の中心的存在です。
戒壇巡り

| 善通寺での戒壇めぐり 御影堂の地下には、全長約100メートルの「戒壇めぐり」があります。真っ暗な通路を進むことで心を静め、自分と向き合う修行の体験ができます。 通路の中央には空海さんの母・玉寄御前のお部屋跡とされる場所があり、その真下の空間には大日如来さまが祀られています。ここで空海さんからのメッセージを聞き、ご縁を結べる有難い体験が待っています。 ...。...。...。...。...。...。 戒壇巡りには、産湯の井戸や寺宝を収蔵する宝物館も拝観する事が出来ます。 |
| ■戒壇巡り・宝物館見学の料金■ 大人500円・子供(小・中)300円 ■拝観時間■ 8時~16時30分 |

戒壇巡り体験記
弘法大師・空海さん誕生の地で、旅の記念にと「戒壇めぐり」に参加してきました。
受付は御影堂に入ってすぐ左手の寺務所。申込を済ませ、靴を下足箱に預けて簡単な説明を受けます。
- 手で壁を触りながら「南無大師遍照金剛」と唱えて進みます。
- 真ん中あたりまで進むと、少し明かりが差す場所に出ます。そこは空海さんが誕生したお部屋の真下にあたり、お話を聞くことができます。
- 戒壇めぐりを出た後は、そのまま宝物館へ進み、拝観を終えてからこちらへと戻ります。
一人での体験だったので不安もありましたが、「行くしかない!」と気持ちを奮い立たせ、入口の階段を下りていきました。階段を降りた先は、すぐに暗闇の世界。
左手を壁に添え、「南無大師遍照金剛」と唱えながら進んで行きます。暗闇で息苦しさを覚えはじめたその時、前方に薄明かりが見えてきました。
辿り着いたのは小さな部屋のような空間。そこには大日如来さまが祀られ、壁には仏さまの姿が描かれていました。空海さんの生い立ちに関するアナウンスが流れ、その後に、空海さんと思われるメッセージが流れてきます。
感動と薄暗さの中での怖さで涙があふれ、メッセージの内容はよく覚えていません。けれども、その声は心に深く響き、諭してくださっているように感じました。
何故か、「空海さん、この世に生れて来てくれてありがとう」と言う思いで涙が止まらなくなりました。
やがてメッセージが終わり、再び暗闇の通路を歩いて出口へ。外に出た瞬間は、本当にほっとしました。
戒壇めぐりの後は、産湯の井戸や宝物館を見学して体験を締めくくりました。
空海さんとご縁を結べたような喜びに包まれ、とても良い体験となりました。
心からおすすめできる体験です。ぜひ実際に訪れて体感してみてください✨
御影堂御守所

御影堂側の授与所です。

仏像や仏具、お守りの他に、お遍路さんグッズなどもありました。
オンラインショップ(公式)で購入する事も出来ます!
閻魔堂

閻魔王など死後の世界をつかさどる仏様(十王や閻魔像など)が祀られ、「裁き」「浄化」「死後の世界への教え・戒め」を示すお堂。

死後の世界でお会いしたくはない閻魔様...。なぜか気になりご挨拶だけさせて頂きました...。
護摩堂(国登録文化財)

不動明王をお祀りし、護摩祈祷を行うお堂。厄除け・無病息災などの祈願ができます。
お砂踏み道場(遍照閣1階)

1階正面には釈迦如来坐像と中村晋也作の十大弟子立像(檜垣俊幸氏寄贈)が並び、その後方には四国八十八ヶ所お砂踏み道場があります。入場は無料です。


お遍路さんには憧れるけれど、簡単にできるものではありません。気軽に体験できる「お砂踏み」にはとても惹かれましたが、今回は時間の都合で断念…。次こそはぜひ体験してみたいと思います✨
仁王門(国登録文化財)

西院(誕生院)の正門です。
門の左右には南北朝時代(1370年)に造られた金剛力士像が立ち、西側には大きな草履が奉納されています。現在の建物自体は明治22年(1889年)の再建です。
また、仁王門前の石橋は、かつて毎月20日だけ通行が許されていたことから「廿日橋(はつかばし)」と呼ばれています。



西院(誕生院)での参拝を終えて

空海さん誕生の地と伝わる西院は、御影堂や戒壇めぐりをはじめ、心に残る体験ができる場所でした。
今回は時間の都合で行けませんでしたが、親鸞堂や聖天堂、ほやけ地蔵堂に御影池など、まだまだ見どころやご祈願所がたくさんあります。
次に訪れるときは、ぜひこれらのお堂も巡ってみたいと思います。空海さんとのご縁を感じられる、西院は本当に素敵な場所でした✨
東院(伽藍)へと進みます▶▶▶
