
南あわじ市ののどかな田園風景の中に静かに佇むこのお寺は、淡路島七福神めぐりの一つとして、毘沙門天さんをお祀りしています。

毘沙門天さんは、仏教における四天王のお一人で、「多聞天」という名でも知られています。北方を守護する護法神として、仏法を守り、正義を貫く力強い存在です。
そのお姿は、鎧と兜に身を包み、右手には邪を打ち払う宝棒、左手には仏法を象徴する宝塔を携え、足元には邪鬼を踏み従えています。全身から放たれる凛々しさと気迫は、訪れる人々に「勇気」と「決断力」を授けてくださるような、威厳に満ちた佇まいです。
福々しいお顔が並ぶ七福神の中でも、ひときわ厳かで堂々としたお姿の毘沙門天さま。信仰を通じて、困難に立ち向かう力と前向きな心を与えてくださる、頼もしい守護神です。
駐車場について

お寺さんのすぐそばに無料駐車場があります。
本堂

覚住寺さんでの出来事
書こうかどうか迷いましたが、実際にあったこととして、今の素直な気持ちを残しておこうと思います。
淡路島の七福神巡りでは、「ハッピー券(参拝料:1人300円×7箇所)」を申し込むと、結願の際に「福笹」をいただくことができます。私はこの福笹を2つ授かりたかったので、夫婦2人分を申し込み、主人と一緒に巡ることにしました。

そんな中、三か所目に訪れた「覚住寺」での出来事です。
その時、主人は仕事の都合でどうしても時間が取れず、私ひとりで受付へ向かいました。
「ハッピー券は二人分お支払いしますが、ご祈祷は私ひとりでお願いします」
そう、お伝えした時のことです。
この申し出が気に入らなかったのか、寺務所にいた年配の女性とその娘さんらしき方の態度が一変。明らかに不機嫌になり、やがて小言のようにブツブツと文句を言い始め、その場の空気はどんどん重くなっていきました。
どうやら、私が七福神巡りの作法を理解していないと思われたようです。
あまりの剣幕に固まってしまった私に向かって、その女性は「あんた!ちゃんと分かっとんのんか!東京の人か?!」と怒鳴るように言い放ちました。
普段の私なら、言い返していたかもしれません。
けれど今回は、子どもの幸せを願っての参拝です。途中で投げ出すわけにはいきません。
込み上げる涙を必死にこらえながら、「もう結構です。文句を言うのはやめて、ご祈祷をお願いします」と、精一杯の言葉を伝えました。
その後も女性の小言は止みませんでしたが、私が号泣してしまったこともあり、見かねた娘さんの方がご祈祷を始めてくれました。

後から知ったことですが、このお寺さんの対応については、私と同じように辛い思いをされた方が少なからずいらっしゃるようです。
淡路島の七福神巡りは、日本で最初に始まったという深い歴史があると聞いています。
真剣に願掛けをする人、私のように10時間も車を走らせて祈りを届けに来る人。そんな参拝者の切なる思いが、いつかあの方たちにも伝わってほしいと願わずにはいられません。
覚住寺さんの後は少し恐怖心が残りましたが、残りのお寺さんでは法話を楽しんだり、内陣をゆっくりと拝見できたりと、あたたかい時間に救われました。
紆余曲折ありましたが、最後は無事に、すべての巡礼を終えることができました。