
明け方の鼓楼前からの眺め
「こんぴらさん」の愛称で親しまれる金刀比羅宮。
その魅力をじっくり味わえるのは、やっぱり朝の参拝です。
今回は、町がまだ眠っているような静けさの中、朝6時に大門の手前にある鼓楼の時太鼓を聞きに出かけ、その後、御本宮で参拝✨

御本宮
朝の澄んだ空気に包まれた金刀比羅宮で過ごすひとときは、とても美しく心地よく、特別な旅の思い出となりました✨
【金刀比羅宮】基本情報
| 公式 | こちら▶▶▶ ゆりはるblog▶ |
| 所在地 | 香川県仲多度郡琴平町892-1 |
| 問合せ | 0877-75-2121(8時半~17時 ) |
| 参拝時間 | ・大門 6時~18時 ・御本宮 7時~17時 ・奥社 9時~16時半 ※奥社道は、天候や災害で予告なく通行止め |
| 拝観料 | 無料 |
| 駐車場 | 無(近隣の有料駐車場利用) |
| 社務所 | 御本宮と奥社の周辺2か所に授与所があります。 ・御本宮9時~17時 ・奥宮9時~16時半 |
※撮影時の情報です。
【金刀比羅宮】門前町から石段へ

石段登り口の貸し杖
朝の静けさに包まれた門前町を抜けて石段の入口へ。
日中は参拝客で賑わう商店街も、まだ開店前の店が並び、どこか神域へ入る前の静かな通路のように感じられました。

6時の「時太鼓」を聞く特別な時間

石段を360段ほど登ると、大門の手前に「鼓楼」があります。
1710年に建立された櫓建築で、古くから朝夕の時刻を告げる「時太鼓」が打ち鳴らされてきました。今も毎朝6時と夕方に太鼓が打たれ、参拝者や地元の人々に一日の始まりと終わりを知らせています。
鼓楼横の石段に座って待っていると、ちょうど6時になり太鼓が打ち始められました。
「ドーン」と響く低い音が、山の空気に広がっていきます。太鼓はしばらく一定の間隔で打たれ、ときどきリズムを変えながら、全部で3分ほど続きました。
派手さはありませんが、静かな朝に響く太鼓の音は心に残ります。「早起きして来て良かったな~」と思える、素敵な時間を過ごせました✨
【金刀比羅宮】御本宮へ参拝

大門(金刀比羅宮の総門)365段目
時太鼓を聞き終えて、大門をくぐりさらに石段を登って御本宮へ向かいました。
参道には人影もまばらで、鳥のさえずりと自分の足音だけが聞こえます。

木々の間から差し込む光がきらきらと揺れて、とても綺麗でした。

思わず足を止めて眺めてしまうほど、朝ならではの景色です。

628段目には立派な「旭社」があり、その先には「賢木門」。最後の難所「御前四段坂」を登り切ると、いよいよ御本宮に到着です。

旭社(重要文化財)628段目

賢木門

御前四段坂

御本宮(重要文化財)785段目
御本宮にたどり着いたとき、朝日が社殿を照らし出し、まるで金色に染まったように輝いて見えました✨
静けさに包まれた境内に光が差し込む光景は、日中のにぎやかさとはまったく違う厳かな雰囲気です。

参拝を終え、境内にある展望台へ向かいました。
そこから望む讃岐平野や讃岐富士は、朝の霞にふんわりと包まれていて、どこか柔らかな表情を見せています。町の音も届かず、ただ静けさの中に広がる穏やかな風景。

785段の石段を登ったからこそ出会える眺めで、「頑張ってここまで来てよかった」と心から思えるご褒美の景色でした。
参拝を終えて
朝6時の時太鼓から始まった金刀比羅宮の早朝参拝。
門前町の静けさ、参道に差し込む光、御本宮で見た朝日の輝き――どれも早朝だからこそ味わえた特別な体験でした。
785段の石段は少し大変ですが、朝の清らかな空気の中で登ると、不思議と気持ちもすっきりします。
金色に輝く社殿や、霞の中に浮かぶ讃岐富士の姿は、忘れられない旅の思い出になりました。
「早起きしてよかった」――そう感じさせてくれるのが、金刀比羅宮の朝の参拝です。
もし訪れる機会があれば、ぜひ一度は朝の時間に足を運んでみてください。日中とは違う「こんぴらさん」の魅力に出会えると思います。