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【沼島八幡宮】高台にたたずむ八幡さまと神話の風景(兵庫県南あわじ市沼島)

【沼島八幡宮】

淡路島の南に浮かぶ小さな離島「沼島」。

古事記に登場する“おのころ島”として伝わる神聖な地に、島の守護神として鎮座するのが【沼島八幡宮】です。

島の高台に佇む社殿は、深い森に包まれた静かな空気に満ち、訪れる人を穏やかに迎えてくれます。

【沼島八幡宮】基本情報

公式HP こちら
所在地 兵庫県南あわじ市沼島2521
問合せ 0799-57-0146
9時~14時
参拝時間 自由参拝
拝観料 無料
社務所 階段下にある宮司さんのお宅
アクセス 南あわじ市土生港より「沼島汽船」で約10分、港から徒歩10分
フェリー詳細▶

※撮影時の内容となります。訪れる際は、最新の情報を公式サイトなどでご確認ください✨

淡路島から沼島までのフェリー

 

【沼島八幡宮】ご祭神とご利益

■主祭神:誉田別尊(応神天皇)
■相殿神:仲哀天皇・神功皇后

誉田別尊は「八幡さま」として知られ、武運や勝負事の神様。
ここ沼島では、海上安全や豊漁をもたらす守護神としても大切にされています。
境内には、事代主命をお祀りする恵比須神社や、豊玉姫命を祀る海積神社もあり、海とともに暮らす島の信仰が息づいています。

ご利益👏

海上安全・豊漁祈願・勝運・厄除け・家内安全

 

【沼島八幡宮】の歴史

永享8年(1436年)、梶原越前守・平俊景が京都・石清水八幡宮から御分霊を勧請し、創建されたと伝えられています。

現在のような社殿が建てられる以前から、この森は「氏神さまの森」として島の人々に大切に守られてきました。境内には、海や自然の恵みを見守る神々が祀られており、八大龍王をはじめとした“水の神”の信仰が今も息づいています。

 

【沼島八幡宮】境内散策

【沼島八幡宮】女坂と男坂

沼島港に着いて、島の道を5分ほど歩くと、奥まった場所に【沼島八幡宮】の鳥居と石段が見えてきました。

石段は、神門を過ぎた先まで続いているよう。登った先にはどんな景色が待っているのだろう――そう思うと気になって、急遽、参拝することにしました(^^♪

石段の両脇には、恵比寿神社(事代主命)と海積神社(豊玉姫命・塩筒翁命)がお祀りされています。


沼島八幡宮ー男坂42段

大鳥居から神門までの42段を「男坂」、神門から拝殿までの33段を「女坂」と呼ぶそうで、この段数には「大厄」にあたる42歳と、33歳を表しているのだとか。


沼島八幡宮ー神門


沼島八幡宮ー女坂33段

石段を登った先には、狛犬さんがお出迎えをしてくれます。

 

【沼島八幡宮】拝殿

鳥居をくぐり、男坂と女坂の石段を登っていくと、静かな森の中に拝殿が静かに佇んでいました。

拝殿は中に上がれるようになっていたので、そっと上がらせていただきました✨

中はとてもきれいに整えられていて、神社の方や島の方々が大切に守られていることが伝わってきます。木の香りと静けさが心地よく、穏やかな時間が流れていました。

 

境内社

拝殿の左右には、八坂神社(素戔嗚尊)・平野神社(天太玉命)・住吉神社(中筒男命)・日吉神社(大山祇命)のお社が祀られています。

 

天上に掲げられている多くの絵馬

拝殿の壁と天井には多くの絵馬が掛けられていて、とても見応えがあります✨

「国生み神話」から「戦国時代の合戦」、「漁」や「海上安全」まで、島の歴史と信仰が凝縮されたような雰囲気です。

 

天井の逆羅針盤

拝殿の天井を見上げると、珍しい羅針盤が掛けられていました。これは「逆羅針盤」と呼ばれる方位磁石で、十二支の方位を示すように描かれています。

なぜ逆なのかというと、かつて漁船に取り付けられていたもので、船の上から陸地を逆方向に読み取るための仕様だったそうです✨

 

授与品とおみくじ

授与品の見本が展示されていました。

社務所・御朱印受付は、石段下の鳥居の右手にある宮司さんのお住まいで対応されてるようです。
(9時~16時)

普段はあまりおみくじを引かない私ですが、今回はなんとなく気になって引いてみることにしました。
小吉や凶が出たらちょっと落ち込んでしまいそうで、いつもは遠慮していたのですが…

結果はなんと「大吉」✨まるで「よく来たね」と神さまに声をかけてもらったようで、とっても嬉しくなりました。

 

景色

拝殿から見下ろす港と海。柔らかな光に包まれた沼島の風景が、とても穏やかでした。

 

御神木のクスノキ

拝殿のそばには、力強く伸びる立派なご神木がありました。元気をもらえるような、たくましく美しいご神木です。

 

巨木散歩道への入り口

沼島八幡宮には、拝殿の奥から「巨木散歩道」に入る事が出来ます。

この日の参拝では、時間がなく奥まで行く事は出来ませんでしたが、境内の裏は公園のような広場になっていて、周囲には大きな木が立ち並び、中には「八ツ又の木」と呼ばれる樹齢800年の巨木もあるようです。

 

参拝を終えて

沼島八幡宮は、島の人々の信仰を支えてきた歴史ある神社です。
社殿は静かな森に包まれ、八幡の神と海の神々が祀られています。

国生みの伝承が残る沼島にあって、この神社は今も島の中心として、海上安全と豊漁、そして人々の暮らしを見守り続けています。
訪れると、神話の時代から続く祈りの形を静かに感じることができます。

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