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「淡路島・沼島」国生み神話の地【おのころ神社】(兵庫県南あわじ市沼島)

淡路島の南に浮かぶ小さな離島・沼島に鎮座する「おのころ神社(自凝神社)」は、「国生み神話」の舞台と伝わる神秘の神社です。

日本神話に登場するイザナギとイザナミの二柱をお祀りする、小さなお社。

港から山道を歩いて登ると、やがて人の気配が少ない、木々に包まれた静かな空間が広がります。

お社は簡素で、手入れも十分とは言えないけれど、それでも長い年月を経てここに在り続ける姿には、どこか心を打たれるものがありました。

華やかさはないけれど、まるで時間が止まったような静けさが、この神社の魅力なのかもしれません。

【おのころ神社】基本情報

所在地 兵庫県南あわじ市沼島73
問合せ 記載なし
参拝時間 自由参拝
拝観料 無し
社務所 神社側では見当たりませんでした
ご朱印は沼島八幡宮で頂けるようです
アクセス 南あわじ市土生港より「沼島汽船」で約10分。港から徒歩で参道入り口まで徒歩10分ほど。さらに、石段と山道を登り神社境内まで15分ほどかかります。
フェリー詳細▶

※撮影時の情報です。

淡路島から沼島までのフェリー

沼島ターミナルからおのころ神社までは、徒歩でおよそ10分。さらに石段や山道を10分ほど登っていくと、拝殿が見えてきます。

 

【おのころ神社】のご祭神とご利益

■ご祭神
伊弉諾神・伊弉冉神・天照皇大神

ご利益

夫婦和合・良縁・恋愛成就・安産・子授け・家内安全・開運

伊弉諾神・伊弉冉神の二柱の神様は夫婦神です。古事記では「天の沼矛」で海をかき混ぜ、最初に日本の島々を生んだと伝えられています。その最初に生まれた島が「おのころ島」。

沼島は、その「おのころ島」の候補地の一つとされています。

 

【おのころ神社】の歴史

神社の創建時期は明らかではありませんが、古代より島全体が聖地として信仰され、おのころ山を御神体として祀ったのが始まりといわれています。

 

【おのころ神社】境内散策

山道の参道

可愛く描かれた看板の横にある石段を登り、神社へと向かいます。参道には、竹林や森の中を抜ける道が続き、さらに山を登る石段もあります。

登りながら、この雰囲気に不安がよぎり、「帰ろう!」と何度も思いました。それでも足を止めずに、ゆっくりと参道を登って行きました。

道は少し荒れていて、あちこちに竹が倒れています。

時々、木々の間から日が差す場所に出ると、その明るさにホッとして、少し気持ちが軽くなりました。

「自凝神社(おのころ)」と刻まれた社号標に出ると、後は最後の石段を登るだけです。

石段は割と急勾配...

狛犬さんのお出迎えを受け、拝殿に到着です✨

 

【おのころ神社】本殿・拝殿

木造の拝殿は、飾り気のない素朴な造り。

風に揺れる木の葉の音や、鳥の声がそっと響き、この場所がずっと大切に守られてきたことを感じます。華やかさはないけれど、そこに立つだけで心が静まるような、そんな優しい時間が流れる拝殿です。

本殿です。
本殿もまた、素朴で静かな佇まいのお社となっていました。

拝殿の天井には、イザナギとイザナミが国生みをしている様子を描いた絵が掛けられています。

 

参拝を終えて

おのころ神社は、華やかさこそありませんが、島の自然に溶け込んだ静かな神社です。山道を登った先にある拝殿や本殿は素朴で、長い年月を感じさせる佇まいでした。

港からの道のりは少し急な坂道や石段が続きますが、登りきった先で出会う景色や静けさは、沼島ならではの魅力です。古事記の神話にゆかりある地として、今も静かにその歴史を伝え続けています。

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